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AI時代、業界の時給はどうなる? 2030年予想・2025年の実績

「AIで仕事がなくなる」と言われますが、実際はどうなのか。業界・業種ごとにAIが広まったときの2030年の実質時給をシミュレーションし、職業別に実際に働く人が増えた仕事・減った仕事を確かめます。統計の数字は新しい年が出ると自動で更新されます。

ヤドキャリ「言われていること」と「実際の数字」を並べてみるよ。殻(仕事)選びの参考にしてね。

働く人全体(2025年)
6,828万人
2020年からの増減
+118万人
事務の仕事 2020→2025
+6.5%+88万人
技術者(ITなど) 2020→2025
+15.2%+52万人
介護の仕事 2020→2025
+4.3%+8万人
お店の販売 2020→2025
-4.8%-22万人

業界・業種別 AI時代の2030年予想

「今のペース」は過去の流れをそのまま延ばした予想です。ここに、その業界で働く人のうち、AIの影響を受けやすい仕事(事務など)をしている人の割合を掛け合わせて、AIが広まったときの幅を出しました。

「影響が中」の仕事はその半分が置き換わるとして計算します。楽観=同じ給料のまま早く帰れる(時給が上がる)、悲観=減った作業のぶん給料も減る(時給が下がる)。実際はこの間のどこかに落ち着くと考えられます。

影響 高い 中 低い(その業界で働く人の職業の内訳)

業界今のペースAIありの幅
郵便局・協同組合
影響が高い仕事 73%
2,853円2,593円→ 3,391円〜 2,401円作業15.9%減
金融・保険
影響が高い仕事 57%
4,388円3,818円→ 5,200円〜 3,703円作業15.6%減
電気・ガス・水道
影響が高い仕事 38%
4,230円3,747円→ 4,699円〜 3,807円作業10.0%減
その他サービス
影響が高い仕事 34%
2,319円2,065円→ 2,519円〜 2,135円作業7.9%減
専門・技術サービス
影響が高い仕事 32%
3,796円3,480円→ 4,305円〜 3,347円作業11.8%減
不動産
影響が高い仕事 30%
3,319円2,869円→ 3,685円〜 2,989円作業9.9%減
IT・通信
影響が高い仕事 24%
3,501円3,257円→ 3,985円〜 3,076円作業12.1%減
運輸・物流
影響が高い仕事 22%
2,521円2,220円→ 2,650円〜 2,398円作業4.9%減
卸売・小売
影響が高い仕事 19%
3,158円2,755円→ 3,481円〜 2,865円作業9.3%減
製造
影響が高い仕事 19%
2,905円2,621円→ 3,075円〜 2,744円作業5.5%減
建設
影響が高い仕事 18%
3,163円2,804円→ 3,344円〜 2,992円作業5.4%減
教育
影響が高い仕事 18%
3,167円2,984円→ 3,557円〜 2,820円作業11.0%減
医療・福祉
影響が高い仕事 13%
2,582円2,418円→ 2,696円〜 2,473円作業4.2%減
生活サービス・娯楽
影響が高い仕事 10%
2,328円2,089円→ 2,408円〜 2,251円作業3.3%減
宿泊・飲食
影響が高い仕事 3%
2,006円1,864円→ 2,033円〜 1,979円作業1.3%減
業種今のペースAIありの幅
人材紹介・派遣
影響が高い仕事 60%
2,088円1,870円→ 2,487円〜 1,753円作業16.1%減
証券
影響が高い仕事 57%(金融業,保険業の値)
6,900円5,853円→ 8,176円〜 5,823円作業15.6%減
保険
影響が高い仕事 57%(金融業,保険業の値)
4,504円3,860円→ 5,337円〜 3,801円作業15.6%減
銀行
影響が高い仕事 57%(金融業,保険業の値)
3,857円3,484円→ 4,570円〜 3,255円作業15.6%減
鉄道
影響が高い仕事 48%
3,894円3,658円→ 4,327円〜 3,505円作業10.0%減
通信キャリア
影響が高い仕事 47%
3,446円3,294円→ 4,017円〜 2,956円作業14.2%減
テレビ・ラジオ
影響が高い仕事 43%
3,197円3,518円→ 3,730円〜 2,740円作業14.3%減
広告
影響が高い仕事 42%
3,703円3,391円→ 4,316円〜 3,177円作業14.2%減
電力会社
影響が高い仕事 38%(電気・ガス・熱供給・水道業の値)
4,492円4,014円→ 4,991円〜 4,043円作業10.0%減
Web・ネットサービス
影響が高い仕事 35%
4,213円3,446円→ 4,871円〜 3,644円作業13.5%減
総合商社
影響が高い仕事 34%(卸売業の値)
5,074円4,627円→ 5,728円〜 4,495円作業11.4%減
機械・電機の商社
影響が高い仕事 34%(卸売業の値)
4,158円3,372円→ 4,694円〜 3,683円作業11.4%減
航空
影響が高い仕事 33%
6,030円4,650円→ 6,460円〜 5,628円作業6.7%減
化学メーカー
影響が高い仕事 27%
3,995円3,398円→ 4,344円〜 3,674円作業8.0%減
SIer・ソフトウェア
影響が高い仕事 21%
3,513円3,244円→ 3,993円〜 3,090円作業12.0%減
自動車・輸送機メーカー
影響が高い仕事 19%
3,221円2,922円→ 3,421円〜 3,033円作業5.8%減
病院・クリニック
影響が高い仕事 19%
2,903円2,723円→ 3,025円〜 2,786円作業4.0%減
トラック運送
影響が高い仕事 17%
2,167円1,973円→ 2,253円〜 2,084円作業3.8%減
学校
影響が高い仕事 16%
3,280円3,132円→ 3,671円〜 2,931円作業10.7%減
介護・福祉
影響が高い仕事 8%
2,248円2,083円→ 2,352円〜 2,148円作業4.4%減
飲食店
影響が高い仕事 2%
2,012円1,873円→ 2,036円〜 1,989円作業1.2%減

影響を受けやすい仕事の割合がいちばん高い業界は郵便局・協同組合(73%)、いちばん低いのは宿泊・飲食(3%)。割合が高い業界ほど、AIの使い方しだいで時給が大きく上がることも、大きく下がることもある業界です。

職業の内訳:総務省「労働力調査」産業,職業別就業者数(2009年~)-第12・13回改定産業分類及び平成21年12月改定職業分類による(0003024266)の2025年の値。( )付きの業種は、細かい内訳が統計にないため、上の区分の値を使っています。

AIの影響の受けやすさ別に見ると

国際労働機関(ILO)の研究では、生成AIの影響をいちばん受けやすいのは事務の仕事で、体を使う仕事や人と直接接する仕事は受けにくいとされています。その傾向を日本の職業に当てはめて、働く人の数の増減を比べました。

AIの影響主な職業2025年2020年比
高い一般事務、会計事務、その他の事務1,448万人+6.5%+88万人
中管理的職業、技術者、教員、その他の専門的・技術的職業 ほか1,898万人+2.5%+46万人
低い保健医療、介護サービス職業、生活衛生サービス職業、飲食物調理 ほか3,385万人-0.1%-2万人

2020年から2025年で、影響が「高い」とされる仕事は+6.5%、「低い」とされる仕事は-0.1%でした。 今のところ、影響を受けやすい仕事のほうが減っている、という結果は出ていません。ただし、働く人の数は景気や人手不足、高齢化の影響も受けるので、この差がすべてAIのせいとは言えません。

実際に増えた仕事・減った仕事 2020→2025年

増えた仕事 TOP5

  1. 技術者 +15.2% AI中
  2. その他の運搬・清掃・包装等 +10.3% AI低い
  3. その他の専門的・技術的職業 +10.2% AI中
  4. 保健医療 +10.0% AI低い
  5. 一般事務 +7.0% AI高い

減った仕事 TOP5

  1. 農林漁業 -12.9% AI低い
  2. 保安職業 -9.8% AI低い
  3. 機械検査 -9.4% AI低い
  4. 製品検査 -8.2% AI低い
  5. 建設・採掘 -6.8% AI低い

職業別の一覧

職業2025年2020年比2022年比AIの影響
管理的職業
125万人 -3.1%-4万人 +0.8%中
専門的・技術的職業
1,352万人 +10.7%+131万人 +5.9%中
技術者 395万人 +15.2%+52万人 +7.6%中
保健医療 384万人 +10.0%+35万人 +4.6%低い
教員 174万人 +3.6%+6万人 +3.0%中
その他の専門的・技術的職業 398万人 +10.2%+37万人 +6.4%中
事務
1,448万人 +6.5%+88万人 +3.4%高い
一般事務 1,052万人 +7.0%+69万人 +4.7%高い
会計事務 163万人 +2.5%+4万人 +1.2%高い
その他の事務 233万人 +6.9%+15万人 -0.9%高い
販売
806万人 -5.4%-46万人 -2.4%中
商品販売 438万人 -4.8%-22万人 -3.9%中
販売類似職業 44万人 -4.3%-2万人 -4.3%中
営業職業 324万人 -6.1%-21万人 0.0%中
サービス職業
862万人 +3.7%+31万人 +5.5%低い
介護サービス職業 194万人 +4.3%+8万人 +3.2%低い
生活衛生サービス職業 89万人 +2.3%+2万人 +2.3%低い
飲食物調理 233万人 +2.6%+6万人 +2.6%低い
接客・給仕職業 195万人 +4.3%+8万人 +14.7%低い
その他のサービス職業 151万人 +4.9%+7万人 +4.9%低い
保安職業
120万人 -9.8%-13万人 -7.0%低い
農林漁業
182万人 -12.9%-27万人 -8.5%低い
生産工程
844万人 -3.3%-29万人 -3.0%低い
製品製造・加工処理(金属製品) 111万人 -5.9%-7万人 -6.7%低い
製品製造・加工処理(金属製品を除く) 344万人 -0.9%-3万人 0.0%低い
機械組立 136万人 -5.6%-8万人 -6.8%低い
機械整備・修理 115万人 -2.5%-3万人 -1.7%低い
製品検査 45万人 -8.2%-4万人 -2.2%低い
機械検査 29万人 -9.4%-3万人 -14.7%低い
生産関連・生産類似作業 65万人 +3.2%+2万人 0.0%低い
輸送・機械運転
214万人 -1.8%-4万人 -0.9%低い
建設・採掘
273万人 -6.8%-20万人 -1.1%低い
運搬・清掃・包装等
505万人 +4.8%+23万人 +3.3%低い
運搬 203万人 -0.5%-1万人 -1.9%低い
清掃 141万人 +6.0%+8万人 +6.8%低い
その他の運搬・清掃・包装等 161万人 +10.3%+15万人 +8.1%低い

2022年比は、生成AI(ChatGPTなど)が広く使われ始める前の年との比較です。字下げしている行は、その上の職業の内訳です。

よくある疑問

ほとんどの仕事がAIに置き換わるの?

ILOが2025年に出した研究では、世界の働く人のうち生成AIの影響を何らかの形で受けるのは約4分の1で、いちばん影響が大きい区分に入るのは3.3%でした。多くの仕事では、仕事がまるごと消えるのではなく仕事の中の一部の作業がAIに置き換わり、やり方が変わると見られています。 日本で働く人の数も、2020年から2025年で増えていて(+118万人)、今のところ全体の仕事が減っている状況ではありません。

ベーシックインカムになるの?

ベーシックインカム(全員に毎月決まったお金を配る仕組み)は、AIで仕事が減ったときの備えとして話題になりますが、国全体で本格的に導入した国はまだありません。有名な実験には、フィンランドが2017〜2018年に失業者2,000人へ月560ユーロを配ったものがあり、働く人が大きく増えることはなかった一方で、受け取った人の生活の満足度や安心感は高まったと報告されています。

日本でも議論はありますが、導入の予定は決まっていません(2026年10月時点)。

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